GoldenPhoenixRecords

Rachelle・水沢よりアナタへ

アーティスト to Pick: Daniel Bedingfield

 

先日、実に6年ぶりにUKが誇る天才シンガーソングライターDaniel Bedingfieldが自身の名前を冠した曲を発表した(正確にはオーストラリアのエレクトロデュオHermitudeにフィーチャーされるという形だけれども、表に名前が出ていて彼の声がガッツリ聴けるというだけで嬉しい)。

 

2001年のデビューからこれまでの彼のキャリアの中で、個人的にベストな仕事っぷりだと思う曲をご紹介していきたいと思う。

 

If You’re Not The One


Daniel Bedingfield - If You're Not The One

 

言わずと知れた、ダニエルのキャリア最大のヒット曲。日本では2002年にリリースされた『メイド・イン・マンハッタン』というジェニファー・ロペス主演映画のサントラにしれっと収録されている程度で全然馴染みはないのだけれど、アメリカやイギリスではもはやスタンダードナンバーと化しており有名アーティストが何組もカバーしているバラード。「君を恋しく思うあまり息さえつけない」「君の腕の中にいられる術はなかったのかい」と甘々な歌詞が、ダイナミックな展開のメロディーに乗って最後のファルセットで絶頂を迎える。かの辛口プロデューサーであるサイモン・コーウェルをもってして「これまで聴いてきた中で最も美しい曲の一つ」と言わしめた楽曲だけれども、どんな枕詞のこの歌の前では全くの不要。唯一無二の最高な大名曲。

 

 

Gotta Get Thru This (Acoustic)

 


Gotta Get Thru This (Acoustic Version)

 

上記の名曲と合わせてダニエルの1stアルバムに収録されているデビューシングル。原曲は2ステップのビートがかっこいいポップトラックなんだけれども、アコースティックになってもかっこよさが全く失われない、むしろ冒頭にバラード調のイントロが入る分一曲としての展開に幅が出来てとても面白いバージョンになっている。オリジナルアルバムに収録されているバージョンもいいけれど、AOLセッションバージョンの方が長尺で聴きごたえがあるからそれも最高。

 

 

All Your Attention


Daniel Bedingfield - All Your Attention

 

デビューアルバムに比べるとそこまでヒットしなかった2ndアルバムだけれども、ダニエルのメロディセンスが溢れ出ている曲が満載で、けどヒットポテンシャルに欠けるのは聴いていてわかるので結果としてすごく歯痒い思いをした。その中でもシングルになり得る魅力を持ったミドルテンポのバラードがこちら。Wrap My Words Around YouやThe Wayなどのアップテンポなシングルも魅力的だけれども、コーラスに入る瞬間の独特な展開や彼の歌唱力などダニエルの魅力を堪能出来る素晴らしい一曲。

 

 

Holiness (Re-Vocal Version)


Holiness

 

前述の2ndアルバムの10曲目に収録されていた曲をアレンジやBPMを変えて歌を収録し直したバージョン(YouTubeを探してもこのバージョンが見つからなかったので泣く泣くアルバムバージョンを貼り付けました)。雨上がりの清々しい空に向かって歩いていくような気持ちの良い突き抜け感を感じられる。テンポを落としたのに、それがオリジナルに比べて楽曲の持つポジティブなヴァイブスを増加させているちょっと不思議な現象を感じられた曲。The WayのB面にしか収録されていないけれど、この一曲のためにAmazonをディグっても良い価値があると思う。

 

 

Every Little Thing


"Every Little Thing" - Daniel Bedingfield (Official Track)

元々はダニエルがバックボーカルとライター(ウィキ情報なので時々バックボーカルだけになったりライターも兼務していたことに戻ったりする)として参加していた曲。Delirous?という名前のイギリス出身クリスチャンロックバンドのアルバム「World Service」の最後に収録されていたバラードを、2012年リリースのEPでダニエルが(セルフ?)カバーした。バラーディストとして定評のある彼らしい、キャッチーで明るい前向きな気持ちになれる楽曲。

これがリリースされた頃は「久々にダニエルが帰ってきてくれた!」という感動があったけれど、その後ここまでまたリリースが少なくなるとは思ってなかったな、、、

 

 

先週発表された新曲を聴く限り、元々ハスキーだった声が更にしゃがれていてもう昔みたいな綺麗なファルセットは期待出来ない気がしているけれど、これからも妹のNatasha、Nikola共々追いかけていきたい素晴らしいアーティスト、Daniel Bedingfieldの応援をよろしくお願いします。

 

 

記:ゴードン村田