GoldenPhoenixRecords

Rachelle・水沢よりアナタへ

アーティスト to Pick: MNEK

読み方は「エメニケ」、本名を「ウゾエチ・オシシオマ・エメニケ」というこのアーティスト

 

若干25歳ながら既に10年近いキャリアがあり、有名アーティストとのコラボもヒット曲も多数ある

 

その彼がJoel CorryというDJ /プロデューサーとコラボした「Head & Heart」という曲が今週6週連続のUKシングルチャート1位から陥落した。世界情勢を背景にしたリリース冷えはあるにしても、6週間1位を取っていたとなれば、間違いなく今年の夏を代表する一曲だと言っていいだろいう。

個人の名義以上にコラボ相手として名前を見ることの方が多いMNEKだが、意外にも1位を取ったのは今回が初めて。

 

これを機にライター/プロデューサーとしても引くあまたの彼が手掛けた作品の中でも、特にアタシが好きなものを列挙しちゃう

 

Home Run


Misha B - Home Run

イギリスのオーディション番組「Xファクター」2011年版で4位に入賞したMisha Bというアーティストのメジャーデビュー曲。Misha Bが元々SassyでDopeなラップからバラードまでなんでもござれのすごい人だからこの曲も彼女の個性が色濃く出ているんだけれど、MishaとMNEKの相性が最高で、結果的に最高な曲になった曲(語彙力

チャートでは11位と、「もっと評価されてもいいのに」という結果になってしまったし、しばらくして彼女はメジャーから契約を切られてしまって現在はMs. Lauryn Hillみたいなオールドスクールな曲を中心に歌う(これはこれでめちゃくちゃかっこいい)アーティストになっている。MNEKの初期作品の中で、今の彼が奏でる唯一無二のオリジナリティがこの頃からバリバリだったことを感じられる一曲。

 

 

Get Ready, Get Set


The Saturdays - Get Ready, Get Set (HD Audio)

2000年代後半から2010年代初頭にかけて活躍したイギリスのガールズグループThe Saturdaysのサードアルバム「On Your Radar」に収録されている楽曲。このアルバムの中にはこの他にもMNEKが絡んだ曲がいくつか入っているけれど、ガールズグループの中でも比較的バキバキなダンスサウンドでキャンピーな方向に振り切れている彼女達とMNEKの相性が混ざり合って最高なサウンドに昇華された一曲。曲をプロデュースしているXenomania(ゼノマニア)という集団(MNEKもキャリアの最初期に所属していた)はダンスポップを得意としていて、The Saturdays以外にもたくさんのアーティストに楽曲提供しているが、MNEKのダンス系サウンドとキャッチーネスの真骨頂、みたいな曲になっている。

 

 

Every Little Word


MNEK - Every Little Word

まだMNEKが”開眼”する前にリリースされた6曲入りEPの中の一曲。音は当時からバリバリに尖っていてカッコいい。ちょっと聴いただけだと退屈になりそうなメロディのコーラスで、後半いきなり転調する力技はお見事。

 

 

Touch


Little Mix - Touch (Official Video)

今や唯一無二の存在感を放つまでに成長したUKガールズグループLittle Mixの4枚目のアルバムからのセカンドシングル。タイトなビートと小気味良い言葉の響きがクセになる最強なポップソング。Little Mixにとってもセールス的、アート面両方で大きな飛躍となった記念碑的作品の中で「アルバム全体の色」を決定付ける程にアイコニックな曲をMNEKがプロデュースしているっていうのは、何か宿命めいたものすら感じさせてくれる(は?)

 

 

Tongue


MNEK - Tongue (Official Video)

このブログを読んでいる人にはおそらく説明不要な大名曲。キャンプでキャッチー、妖艶な出だしから曲が進むに連れて増していく切迫感。

2018年発表の曲の中で一番過小評価されているものだと断言出来る。新時代のアンセムはかくあるべし、というのを打ち出した傑作だと思う。

 

 

アルバムリリースが2年も前とはにわかには信じ難い。アタシは彼こそプリンス以来の稀代の天才アーティストだと思っている。そのプリンスだってデビューアルバムはアメリカでもイギリスでも100位にすら入っていなかった。エメ似恵子にはこれに懲りずにどんどん良作を量産していってほしいと思っているわ。